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俳優と記憶
- 柿辰丸
- Nov 25, 2015
- 2 min read
俳優にはセリフを覚えるという作業がある。
自分のセリフはもちろん、相手のセリフも入ってないと
会話が成り立ちません。

これを文字で覚えようとしたら時間がかかります。
会話と言うのはお互いのイメージを共有しながら成り立つので、セリフのイメージを思い描きます。
例えば「20年前にアメリカで起業しましてね」
なんてセリフ。20年前を思い出して話すわけですから
アメリカのどこなのか?ロス?ニューヨーク?テキサス?
起業は、不動産?飲食?アパレル?など
役作りの内にも入りますが、イメージすればセリフは入りやすいのです。
間違えやすい接続詞 私に、なのか 私を、 なのか
「に」の場合私は、セリフを言う位置に大きな荷物をイメージします。「を」の場合は、しっぽがニョロニョロ動いてるのをイメージします。
後は、普段使わない語句や専門語ですね。
例えば「確定拠出年金」
まずそれがどういう年金なのかをちゃんと理解しないと
「拠出確定年金」と言い間違える場合もある。
俳優と記憶は セリフ以外にもあります。
感情移入です。
ここは怒ってる表現だな、と思って演じたら
監督からそこは笑いながらやりましょう。
なんてケースがある。
そのときに、演技のひきだしから笑う感情を取りだすのですが、このひきだしの中には、自分の過去の体験や
他の俳優さんの演技などが記憶として入っていないと引き出せません。

舞台での芝居は、上手(舞台右)から出るとか、花道からはけるなども覚えます。
劇場の現場に行ったら、自分の出番の動線を体で覚えます。
衣装や小道具を置く場所も記憶します。
慌てて他の俳優の小道具を間違って持って出たら大変です。絶対自分の小道具以外は触ってはいけません。
俳優は
イメージ、感情、理解、位置で記憶に入れていくのです。